北軽井沢で2番目に古い別荘地 大学村、昭和の初めに開かれて以降、多くの文学者が集い創作活動を行ってきた100年近い歴史ある別荘地に建つ小さな山荘。
『遠い将来取り壊す時に再生不可能な材が最小限になるような家がいい』という施主の言葉から始まった計画は、時を経て味がでてくるような素材を選び、周囲の森に溶け込んでいくような、寒い冬にもひっそりと篭るプライベート空間を目指し、『書斎のようなプライベートな場所』をコンセプトに、寒い冬にもひっそりと篭ることのできる冬仕様の小さな山荘となりました。
プランはごくシンプルなワンルーム、将来的に子世帯も泊まることのできるよう一部2階を設けた山小屋のような建物です。
敷地は、照月湖(2019年の台風で現在は消滅)に向かう傾斜地にあり、北向きの谷に向かった広いデッキテラスを設けています。同時に、南側にも大きな開口部を設け、南北に開く形とし、南からの光を取り込み、風が抜けるプランとしています。
「再生可能、土に還るような家」というコンセプトから当初より廃材利用を検討、諏訪にあるリビルディングセンターにたびたび通い、カウンターや棚板、家具にはレスキュー材(解体する建物から引き取った古材)を使用しました。